⑩separation(別離)とオーストラリアにおける離婚裁判について – part 3

2011年に日本を飛び出してからの出来事について振り返る、第10弾。

結局私たちは、離婚裁判における”別離日”についての意見が食い違っていたため、法廷弁護士に依頼した上で離婚裁判のためだけにさらに2度も出廷することとなりました。それに対応する何十ページにも渡る供述書を書くためのコストも労力も並大抵ではありませんでした。

元夫の供述書にはさらに、”saekoは2015年にメルボルンに戻ってきてから、自分の友人(男性)と関係を持っていた”という、これもまた全く根も葉もない嘘が書かれていました。彼の何十年来の友人で、もちろん私も知っている人ですが。そして元夫としては、”だから、彼女とはとっくに別れていた、アイツにだって男いたんだし”という方向に持っていこうとしたのだと予想しますが、まったくの嘘です。

さて私の法廷弁護士は、いかに”その友人と関係を持っていなかったか”を証明する必要がある、と言いました。無いものをどうやって証明すればよいのでしょうか?
さらに法廷弁護士は、その元夫の友人を証人として強制的に裁判所に呼んで、尋問することができる、ただし、その人は自分の親友のために嘘をつくかもしれないね、と言いました。『そんなアホな・・・』です。でもしつこいようですが、裁判所というのはそういう場所なのです。
強気で主張したモン勝ち、それが意外と通用しちゃうとこ、なのです。

対して私のように、供述書を宣誓して書くからには、1ミリの嘘も書きたくない性分だし、控えめな日本人は、完全なる弱者です。でもそこで負けるわけにはいかなかったのです、自分のプライドの問題もそうですが、子供の親権が関わっている以上、そんな離婚裁判上のいつ別れただとか、そんなめちゃくちゃグレーゾーンである部分にまで、白黒つけなくてはならない状況に陥っていたのです。
はっきりいって、尋常じゃないストレスです。

つまり私の場合は特殊なケースですが、一般的には、オーストラリアで離婚するには、修復の見込みがなく、別れてから12ヶ月経過していて、さらにお互いが離婚申請書上で同意をしていれば、それを裁判所へ提出すれば通常は認められて離婚が成立します。したがって両者が同意さえしていれば、弁護士を通す必要すらないのではないかと思います。ただ私の場合は複雑にこんがらがって、今考えればとてつもなく無駄なエネルギーと労力とお金を使って戦うという選択肢しか当時はなかったのです。

さて最終的にどうなったかというと、私たちのケースを担当した裁判官は最終的に、”そこまで別離日について合意できないなら、それぞれが別離日だと思う日程2つを書いた特別な形で離婚を認めてあげるよ”という特例を出しました。”え!そんな裁判官の気まぐれアリなの?!”でした。
アリなのです。裁判において、どの裁判官が担当するかというのは非常に大きなファクターです。つまり、はっきりいって運です。クジみたいなもんです。担当する裁判官が決まると”ちょっと厄介な裁判官に当たっちゃいましたね、残念ですが頑張りましょう”みたいなことを弁護士から言われたりします。
事実、私たちは親権裁判において、最初に担当されたオジサンの裁判官が、”どう考えても無茶苦茶”で、私側に不利な判決を下したため、”ちょっとその判決まったく納得できませんけど”という内容の申請をして、さらにそこから数ヶ月待って”やり直し裁判”を2度もやりました。当然のことながら、その都度お金もかかります。その待ちの間の数ヶ月はそのトンデもない判決が下りたまま、生活しなくてはなりません。

そうなのです。裁判官も所詮は人間です。ビックリするような判決を下し、そしてなんとかやり直し裁判にうまくこじつけて、さらにうまいことをやれば、その判決はひっくり返ったりします。
そういう裁判所のシステム、無茶苦茶っぷりに振り回されて振り回せれて、とんでもない金額のお金ばっかりかかって・・・そんな2年を私たち家族は経験しました。それでも、私という娘と息子という可愛い孫のために、私の両親も一緒になって戦う以外の選択肢はなかったのです。どんなに弱い立場だとしてもです。

いま、ここにこうして書いてみても、その時の苦しさや屈辱や混乱の百分の一も書ききることができません。理不尽という単語を1000回書いても、その理不尽さが伝わらないだけです。

正直言って、裁判に関してこうして書き始めてみると、一体どこから何をポイントに書いたらよいのか見失います。ネタはいくらでもあるのですが、ともかく書いても書いてもその理不尽さが伝わらないジレンマに陥るようです。それでも、少し書くだけでもそれが私にとってはセラピーになっているような気もするので、小出しにしながら書いてみます。

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